個人向け国債の詳細
個人向け国債の特徴
「手軽で堅実にはじめられる投資がいい」という方には、額面1万円から購入できる個人向け国債がおすすめです。個人向け国債は、満期3年(固定金利)、5年(固定金利)、10年(変動金利)の3タイプから選択できます。タイプによって金利の設定方法は異なりますが、どのタイプでも年2回利子を受け取ることが可能です。
リスク ※1 | |
収益性 ※2 | |
資金 ※3 | |
総合評価 | 13 / 30点中 |
※1:この項目は、評価点が高いほどリスクの低い投資といえます。
※2:この項目は、評価点が高いほど収益性の高い投資といえます。
※3:この項目は、評価点が高いほど低資金で始められる投資といえます。
メリット
安全で換金も容易
国債のメリットは何といっても、国が発行しているため、元本償還と利払いの確実性が高いことです。これは、国家機関である中央銀行による自国通貨の発行が、国の資金繰りに支障をきたすことがないように日々行われる仕組みが確立しているからです。そして、現在の日本国債は、個人向け国債も含め、すべて自国通貨である円建てで発行されています。
加えて、個人向け国債は、発行から1年経過した後は、保有している一部または全部を原則としていつでも中途換金することができます。途中換金する場合、中途換金調整額として「直前2回分の利子×0.79685」分の金額が差し引かれますが、発行時からの受取額を合計すれば元本割れは生じない仕組みになっています。
なお、保有者が亡くなったときや、災害救助法の適用対象である大規模自然災害によって被害を受けたときには、発行から1年以内でも特例として中途換金が可能です。
預貯金よりおおむね金利が高い
個人向け国債のもう一つのメリットは、定期預(貯)金よりもおおむね金利が上回っていることです。例えば、大手都市銀行(みずほ、三井住友、三菱UFJ、りそな)およびゆうちょ銀行の定期預(貯)金金利は、満期を問わず軒並み年0.002%程度ですが、これは、個人向け国債の下限金利を下回っています。
もちろん、定期預(貯)金にも、より少額での預け入れや1年未満の中途解約が可能といったメリットはあります。しかしながら、少なくとも当面の金利情勢のもとで、ある程度まとまった金額で中長期的に行うことが想定される資産形成の手段としては、個人向け国債が有利といえるでしょう。
デメリット
高いリターンは期待できない
安全性が高い一方、個人向け国債のデメリットは、高いリターン(利回り)が期待できないことです。金融商品においてリスクとリターンは密接な関係にあり、一般的には、株式あるいは株式を組み入れた投資信託のように価格変動リスクのある金融商品の方が、長期的にみて高いリターンを期待できることが知られています。
インフレによって価値が目減りしやすい
物価が全般的・継続的に上昇するインフレが生じると、通貨の実質的な価値はその分だけ低下します。例えば、10年後に物価全体が現在の2倍になった場合、10年後の1万円では現在の1万円の半分の量しかモノやサービスが買えません。つまり、この場合、通貨の実質的な価値は10年間で半分に低下しています。
したがって、企業業績などが将来の価格に反映される株式や、金(きん)をはじめとする実物資産などへの投資とは異なり、投資した金額が満期到来時にそのまま償還される個人向け国債(を含む債券)に投資する場合には、インフレによる実質的な投資元本の目減りというリスクが存在します。
もちろん、満期までに受け取る利子によって埋め合わされる部分はあるものの、国際情勢の不安定化や資源供給能力の不足によって長期的なインフレ率上昇の可能性が高まっていると考えれば、そのリスクは決して小さくはないといえるでしょう。
「個人向け国債」のクチコミ
京都府:まいこはーん さん(29歳・女性)
国債は国にお金を貸すイメージなので、「日本が潰れることはないでしょ!」くらいの軽い気持ちです。
高知県:一本 さん(36歳・男性)
投資とか言われても何も分かっていませんが、国債にはなぜか安心感があるので貯金の半分くらいを投資しています。
福井県:サバX さん(40歳・男性)
なぜ国債を買うのか? それは、「日本なら大丈夫!」という安心感があるから! とはいえ、そんなには儲かりませんけどね・・・。